サマリー情報
課題
- ・ライティング指導でAIを活用したいと検討していたものの、良い製品を見出せず指導設計に悩んでいた
- ・既存の生成AIはすぐに正解を提示してしまい、思考を促す設計のツールがなかった
- ・英語力において多様な学生が幅広く在籍している
解決策
- ・1〜3年生の複数科目(読解英語・発表英語・文化英語・メディア英語・学術英語)でUGUIS.AIを導入
- ・説明文から意見文まで、段階的に英作文の分量を積み上げる指導設計に活用
- ・毎回のリフレクション提出と組み合わせ、取り組みプロセスを可視化
効果
- ・UGUIS.AIを活用しながら、学生が自律的にライティングへ取り組む姿勢が定着
- ・2026年8月のJACET国際大会で実践事例を共同発表
大学の特長
- ・国家戦略特区制度を活用し2018年に開設した今治キャンパスの獣医学部
- ・獣医学科(6年制)・獣医保健看護学科(4年制)を設置し、9割以上が県外出身
- ・幅広い英語習熟度の学生が在籍
大学について
岡山理科大学 獣医学部のご紹介
岡山理科大学は、獣医学部を愛媛県今治市の今治キャンパスに設置している(本部は岡山県岡山市)。今治キャンパスは国家戦略特区制度を活用して2018年に開設され、2026年で9年目を迎える。獣医学部は獣医学科(6年制)と獣医保健看護学科(4年制)の2学科で構成され、獣医学科には博士課程、獣医保健看護学科には修士課程も設置されている。
学生の9割以上が県外出身で、男女比はほぼ半々。学生は多様な背景を持ち、英語力にも幅がある。

岡山理科大学
獣医学部(今治キャンパス)

お話を伺った方
獣医学部 田口純 先生
英語教育の特色について
英語教育は基盤教育科目として位置づけられ、学年が上がるにつれて専門性を高めるカリキュラムが組まれている。
基盤教育科目としての英語教育
英語教育は基盤教育科目として位置づけられ、1年生では発信英語(ネイティブ教員担当)・読解英語(日本人教員担当)が必修となっている。
学年進行で専門性を高めるカリキュラム
2年生では多読英語・文化英語・検定英語・メディア英語、3年生では学術英語・専門英語が設置されるなど、学年が上がるにつれて専門性を高めるカリキュラムが組まれている。
習熟度別クラス編成による対応
学生が自分の学力に応じた授業を効果的に受講できるよう、入学直後のクラス分けテストにもとづく習熟度別クラス編成で対応している。
UGUIS.AIの活用について
導入の背景と課題
田口先生はこれまで講義形式を中心とした授業を行ってきたが、学生・教員のどちらもライティング指導でAIを活用した経験がなく、指導方法を模索していた。ChatGPTなどの生成AIはすぐに答えを提示してしまい、「学びとして理解する」プロセスを促す設計にはなっていない点が課題だった。
先生の声
学生も私も、ライティングでAIを使ったことはありませんでした。ChatGPTだとすぐ答えが出てしまって、導いてくれない。UGUIS.AIはすぐには答えを言ってくれないので、そこが学びとして理解できたようです。

授業内でUGUIS.AIとやり取りしながら英文を練り上げていく
導入の決め手
2025年8月、早稲田大学で開催されたJACET(大学英語教育学会)国際大会にて、教育測定研究所の担当者からUGUIS.AIの紹介を受けたのがきっかけである。同年9月から「発表英語」の授業で約1ヶ月間トライアルを実施したところ、原稿作成の場面で使いやすいという手応えを得た。ちょうど2026年度のシラバスを「結果重視」から「プロセス重視」の授業へ転換するタイミングとも重なり、導入を決定した。
先生の声
これからの学びや仕事では、AIを適切に使える力が重要になると、学生に伝えています。
授業での活用方法
現在、1年生の読解英語・発表英語、2年生の文化英語・メディア英語、3年生の学術英語の計5科目でUGUIS.AIを活用している。
読解英語 — 短い英文からまとまりのある英文へ
読解英語では、学生が自分の考えを英語で表現する活動を段階的に取り入れ、短い英文から、複数の文で構成されるまとまりのある英文へと発展させている。その過程で、文と文をつなぐ表現や英文全体の流れを意識しながら、UGUIS.AIとのやり取りを通じて、学生自身が考えながら書き進めるよう促している。
発表英語 — 日本語で構成を整理してから英作文へ
発表英語では、最初から英語で原稿を作成するのではなく、まず日本語で内容や構成を整理するところから始めている。そのうえで、生成AIにすべてを任せるのではなく、パラグラフ構成や論理の流れを意識しながら、UGUIS.AIを活用して英作文を仕上げていく。
文化英語・学術英語 — 意見文からスライド発表へ
文化英語や学術英語では、自分の意見を英語で表現する活動を段階的に取り入れ、内容のまとまりや論理の流れを意識しながら文章を完成させる力を育成している。最終的には、作成した英文をもとにスライドを作成し、発表へとつなげる活動も行っている。
授業外学習と授業内活動を組み合わせる
専門科目の学習に多くの時間を要する学生の状況にも配慮しながら、授業外学習と授業内活動を組み合わせた形で、UGUIS.AIを活用した作文や発表準備を進めている。授業外ではテーマについて考えたり、発表内容の構想を整理したりする準備を行い、授業内ではUGUIS.AIとのやり取りを通じて英文を練り上げ、内容や構成を改善していく。発表を伴う活動では、複数回の授業を通して準備を進め、その成果を発表へとつなげている。
リフレクション提出でプロセスを可視化
毎回の授業末にはGoogleフォームによるリフレクション提出を必須とし、必要に応じてUGUIS.AIの利用画面のスクリーンショットをGoogleドキュメントに貼付させることで、学生の取り組みのプロセスを可視化し、評価にも反映している。
先生の声
AIを活用しながら、各自が自分に合った持続可能で自律的な英語学習法を身につけていくことを目指します、と学生に説明しました。

授業外で構想を整理し、授業内でUGUIS.AIとのやり取りを通じて英文を改善していく
導入後の効果
UGUIS.AIを活用しながら、学生が自律的にライティングへ取り組む姿勢が定着した。
UGUIS.AIの導入を通じて、次のような効果が生まれている。
リフレクション提出で自律的に取り組む仕組みが定着
毎回の授業末に提出を必須としたリフレクションにより、学生が自律的に取り組む仕組みが定着した。
「自分で取り組まないと何も残らない」授業への転換
「聞いても聞かなくても時間が過ぎる」授業から、自分で取り組まないと何も残らない授業へと変化した。
学会で共有できる実践事例に
1年生発表英語での取り組みは、2026年8月末に大阪で開催されたJACET国際大会で共同発表する実践事例へとつながった。
今後の活用展開・展望
学会での実践共有、「課題配信」機能の本格活用、英検®スピーキング機能の検討へと広げていく。
JACET国際大会での実践共有
2026年8月末に大阪で開催されたJACET国際大会にて、教育測定研究所と1年生発表英語での実践事例を共同発表した。
「課題配信」機能の本格活用
秋学期(2026年度後期)から、新機能「課題配信」を本格的に活用開始する予定である。春学期はすでにシラバスが確定していたため、既存の運用を継続していた。
英検®スピーキング機能への期待
英検®スピーキング機能の活用を検討中である。1年生クラスで試験的に導入することで、学生の自信につなげたいと考えている。
先生の声
発表原稿を作る過程で、UGUIS.AIが考えを促してくれるのが学生にとって良かったようです。
大学基本情報
| 大学名 | 岡山理科大学 獣医学部 |
| 所在地 | 今治キャンパス(愛媛県今治市) ※本部は岡山県岡山市 |
| 学科 | 獣医学科(6年制)/獣医保健看護学科(4年制) |
| 大学院 | 獣医学科:博士課程/獣医保健看護学科:修士課程 |
| 特徴 | 国家戦略特区制度を活用して2018年に開設。学生の9割以上が県外出身で、幅広い英語習熟度の学生が在籍 |
| UGUIS.AI活用科目 | 読解英語・発表英語(1年生)/文化英語・メディア英語(2年生)/学術英語(3年生) 計5科目 |
| トライアル | 2025年9月〜 発表英語の授業で約1ヶ月間実施 |
| ご担当 | 田口純 先生 |



