サマリー情報
課題
- ・英作文の添削に時間がかかり、生徒一人ひとりへの丁寧なフィードバックが難しい
- ・中学英語はインプット中心で、話す・書くアウトプットの機会が不足しがち
- ・添削業務の負担が大きく、アウトプット活動を十分に確保しづらい
解決策
- ・UGUIS.AIを導入し、生徒が書いた英文をその場で添削・助言
- ・音読→スモールトーク→ノート記述→UGUIS.AIで添削→提出という指導フローを単元内に構築
- ・単元8時間中3時間をアウトプット活動に充て、添削はAIに任せて指導量を確保
効果
- ・英作文の添削時間が大幅に削減され、教材研究や内容指導に時間を配分できるように
- ・生徒が自分の間違いに気づき、自ら修正する主体的な学びの姿勢が育った
- ・英検®IBAで3級相当の生徒の割合が2024年11月の4%から2026年7月には41%に伸長
- ・RL総合スコアの伸びが、活用前の約10か月の+21から活用後の約9か月で+115に拡大
- ・英作文の無回答率が大きく減少
教育目標・特長
- ・大分県日出町の公立中学校として「ふるさとを愛し、自分の言葉で語り、あきらめずに努力する生徒の育成」を教育目標に掲げる
- ・単元計画に音読・スモールトーク・英作文指導を組み込み、英語のアウトプット強化に力を入れる
- ・同一の生徒集団を1年生時から追跡する形で英検®IBAを定期的に実施し、取り組みの成果を経年で検証
学校について
日出町立大神中学校のご紹介
日出町立大神中学校は、大分県速見郡日出町大字大神に位置する公立中学校である。1947年の学制改革により新制中学校として創立され、1954年に現校名となった。2022年には創立75周年を迎えている。「ふるさとを愛し、自分の言葉で語り、あきらめずに努力する生徒の育成」を学校教育目標に掲げ、地域に根差した教育を実践している。

日出町立大神中学校
大分県速見郡日出町
お話を伺った方
小田雅章先生(大神中学校・日出中学校で英語科の指導にあたる)
川野敦司先生(大神中学校 英語科ご担当)

1人1台端末とノートを併用しながら、英語のアウトプット活動に取り組む
英語科の授業と英検®IBAによる効果検証
教科書の1単元8時間のうち3時間を音読・スモールトーク・英作文のアウトプット活動に充て、その成果を英検®IBAで継続的に検証している。
「ふるさとを愛し、自分の言葉で語り、あきらめずに努力する生徒の育成」
大分県速見郡日出町大字大神に位置する公立中学校。1947年の学制改革により新制中学校として創立され、1954年に現校名となった。2022年には創立75周年を迎えている。この教育目標を掲げ、地域に根差した教育を実践している。
単元計画に組み込んだ音読・スモールトーク・英作文
教科書の1単元を8時間で扱う場合、1・3・5時間目に本文の読み取りと新出文法を学習し、2・4・6時間目に音読活動とスモールトークを行う。8時間の中で必ず3時間はこの活動にあて、残る7・8時間目は話す・書く力を測るパフォーマンステストの時間としている。
英検®IBAによる継続的な効果検証
英語のアウトプット強化の一環として、英検®IBA(リーディング・リスニングの簡易版検定)を定期的に実施している。現在の3年生については1年生だった2024年11月から同じ生徒を追跡して測定しており、取り組みの成果を経年で検証できる形になっている。
先生の声
教科書の一つの単元を、例えば8時間で扱うとしたら、1時間目・3時間目・5時間目に教科書本文の読み取りと新しい文法を学習します。そして間の2時間目・4時間目・6時間目に、教科書本文をもとにした音読活動と、そこから派生したスモールトーク——子供同士で会話をさせる活動をして、話した内容をノートに書いてUGUIS.AIで添削し、赤ペンで修正させたものをロイロノートに貼り付けて提出させます。
UGUIS.AIの活用について
導入の背景と課題
「もともと効果的な英語の教え方がないかなというのをずっと模索していました」と小田先生は当時を振り返る。AIを使った学習方法があることを本で知り、インターネットで検索する中でUGUIS.AIが候補にあがった。2025年9月頃、UGUIS.AI側の担当者とリモートで話をした上で無料版の利用を開始している。
「中学校の英語ではインプットはかなり時間をかけてやるのですが、アウトプット——話したり書いたりする時間がもっとあってもいいのではないか」と小田先生は感じていた。一方で、生徒一人ひとりが書いた英作文を添削するのは大きな労力を要する業務であり、アウトプット活動を増やすことと教員の負担のバランスが課題だった。

スモールトークで話した内容をノートに書き、その場でUGUIS.AIの添削を受ける
導入の決め手
「このUGUIS.AIを入れたことで、そのあたりが劇的に変わりました」と小田先生。生徒が一人ひとり書いた文をその場で添削し、助言をしてくれることで、「子供が一人で作業する時間を、こちらとしては安心して任せられる」ようになったという。
生徒自身が間違いに気づいて修正し、学べるようになったことで、「主体的に学ぶ態度も育ってきている」と手応えを語る。
活用方法:音読→スモールトーク→添削→提出の指導フロー
教科書の1単元(8時間)のうち3時間をアウトプット活動に充てる。生徒同士の会話をノートに書き、UGUIS.AIで添削・赤ペンで修正させた上で提出させるという流れを、単元ごとに組み込んでいる。
本文読解・文法学習(1・3・5時間目)
教科書本文の読み取りと新しい文法をインプットとして学習する。
音読・スモールトーク→UGUIS.AIで添削(2・4・6時間目)
課題を与える際は、生徒が「自分ごと」として捉え、興味を持って発信できるテーマを考えるようにしている。生徒はスモールトークの内容をノートに書き、UGUIS.AIで添削・修正した上でロイロノートに提出する。
パフォーマンステストで評価(7・8時間目)
話したり書いたりする力を測るパフォーマンステストを実施し、単元全体の理解度を確認する。
先生の声
日本にはラーメンの種類がいくつかあって、味噌ラーメン、塩ラーメン、醤油ラーメンとか、それぞれに特徴がある。それを何度も読ませる中で、子供がだんだん慣れていって……それに対してじゃあ喋ってみよう、という活動を入れて、その後に喋った内容を書いてみる、という流れです。

教員が赤を入れるのではなく、生徒自身が間違いに気づいて修正する
導入後の効果
取り組みを始めてからのスコアの上がり方が、もう目に見えて右肩上がり。
英検®IBA(リーディング・リスニングの簡易版検定)で3級相当の生徒の割合は、2024年11月の4%から2026年7月には41%まで伸長した。小田先生は「リーディング・リスニングの試験ではあるが、アウトプットをすることでかなり効果が出ているんじゃないか」と分析する。
この英検®IBAは、現在の3年生が1年生だった2024年11月から、同じ生徒を対象に継続して実施してきたものである。学年が上がれば英語力が伸びるのは自然なことだが、UGUIS.AIの活用前にあたる約10か月(2024年11月→2025年9月、1年生→2年生)のRL総合スコアの変化が570→591(+21)だったのに対し、活用後の約9か月(2025年9月→2026年7月、2年生→3年生)は591→706(+115)となった。どちらも同じ生徒が1学年分進級する期間であり、学年進行による伸びは両方に同じように含まれているが、期間が1か月短い後半のほうが5倍以上大きく伸びている。
英検®IBA スコアの推移
現3年生の同一集団を1年生時から追跡した、RL総合スコアと3級以上の割合
RL総合スコアの推移
2024年11月(1年)→ 2025年9月(2年)/約10か月
2025年9月(2年)→ 2026年7月(3年)/約9か月
どちらも同じ生徒が1学年分進級する期間であり、学年が上がったことによる伸びは両方に同じように含まれている。
3級以上に到達した生徒の割合
| 実施日 | 学年 | RL総合スコア | 3級以上 |
|---|---|---|---|
| 2024/11/28 | 1年 | 570 | 4% |
| 2025/9/30 | 2年 | 591 | 8% |
| 2025/11/21 | 2年 | 603 | 14% |
| 2026/2/17 | 2年 | 626 | 27% |
| 2026/7/3 | 3年 | 706 | 41% |
英検®IBA(リーディング・リスニングの簡易版検定)の実施結果より。RL総合スコアは英検®CSEスコアに基づく。「3級以上」は3級相当のCSEスコアに到達した生徒の割合。いずれも現3年生の同一集団を1年生時(2024年11月)から継続して測定したもの。折れ線グラフの横軸は実施日に比例させており、縦軸は550〜720の範囲で表示している。
添削時間の削減、教材研究への注力
英作文の添削時間が大幅に減ったことで、内容に踏み込んだ指導や教材研究に時間を割けるようになった。提出作品もすぐに把握できるようになり、ロイロノートでの録音提出と組み合わせることで、文章の正確性だけでなく音声の間違いも一緒に把握できるようになった。
英検®IBAスコアの向上
現3年生が1年生だった2024年11月から同じ生徒に実施している英検®IBAで、3級相当の生徒の割合は2024年11月の4%、2025年9月に8%、2025年11月に14%、2026年2月に27%、2026年7月には41%と推移した。あわせて、話したり書いたりする機会が増えたことで、英作文で無回答のまま提出する生徒の数もかなり減ったという。
生徒の主体性向上と抵抗感の減少
教員が赤を入れるよりも、自分で間違いに気づけることが生徒のモチベーションにつながっている。話す・書く活動が増えたことで、英作文に対する抵抗感も減ったという。
先生の声
子供の気持ちの問題かもしれませんが、教員が赤を入れるよりも、自分で間違いに気づけることが、モチベーションに繋がっているのかなと思います。
今後の活用展開・展望
スピーキング機能や課題配信機能へと活用を広げながら、英検®IBAのスコアと英作文の提出状況で効果を検証し続けていく。
スピーキング機能の活用
UGUIS.AIは2026年6月にスピーキング(面接対策)機能をリリースしており、教員は生徒の音声を管理画面で確認できる。この機能も、パフォーマンステストなどでの活用を検討している。
英作文の発展課題としての活用
英作文の問題を配信機能で発展課題として出すと、英語の好きな生徒が喜んで取り組んでくれるという。授業内での課題配信は現時点では限定的だが、今後さらに活用の余地がありそうだ。
継続的なスコア向上の検証
今後も英検®IBAのスコアや英作文の提出状況を継続的に確認し、UGUIS.AIを活用したアウトプット指導の効果を検証していく方針である。
先生の声
英語の添削でもう相当助かっているので、今新しく追加してほしい機能はちょっと思いつかないですね。
学校基本情報
| 学校名 | 日出町立大神中学校 |
| 所在地 | 大分県速見郡日出町大字大神3120 |
| 設置区分 | 公立中学校(共学) |
| 学校教育目標 | ふるさとを愛し、自分の言葉で語り、あきらめずに努力する生徒の育成 |
| 沿革 | 1947年学制改革により新制中学校として創立、1954年に現校名に改称(2022年創立75周年) |
| UGUIS.AI導入時期 | 2025年9月頃(無料版) |
| 活用対象 | 英語科(3年生 英検®IBA対策・英作文アウトプット指導) |



